MODEL Art (モデルアート) 2017年 06月号 No.966

 MODEL Art (モデルアート) 2017年 06月号 No.966

 今月号の特集は「’映える’ を創る」。「地味な存在もこれなら主役級に昇格!?」「模型の完成度を高め、見せ場を創る製作&塗装」とある。……目を引く模型を作ろうってことかな。実は読み終わった後でも、いまいちピンと来てなかったりする。
 そんな特集のお題に選ばれたキットは、タミヤ1/35「155mm自走砲 M40」(ジオラマ作品)、タミヤ1/35「陸自 オートバイ偵察セット」モノクローム1/35「陸自 96式装輪装甲車 A型」&「B型」以上3キットを用いたジオラマ作品、ハセガワの新製品をカットモデルにした1/72「二式大型飛行艇」、そしてマスターボックスの問題作1/35「メイドカフェ2体 ナナとモモコ」&「かわいいファッションガール2体 ミナミとマイ」。なかなかにカオス。これ特集に持って来たかー!! ってキットも含まれてます。

 で、そのマスターボックスのキット、万が一載るとしたら連載記事の「FOLLOW YOUR HEART」かなって感じだったんだけど、まさかこんな風にがっつり取り上げられるとは。キットの概要(メイドの方)とマスターボックスについて(←前の記事へのリンクです)は前に書いたけど、ほんと見れば見るほど謎のラインナップ。記事はカラー3ページで、塗装がメインになってる。それにしてもMAで「ちょっとの工夫とアイデアで カワイイ♡は作れる」とか「ゴスロリ系を意識し モノトーンでおまとめ」とかの文字列を見る日が来るとは思わなかった。このキット、前は1/35ベメタの改造ベースに……とか書いたけど、西洋から見た日本のポップカルチャー感が強いので、ブレードランナーとかあんな感じの世界観が似合う気がする。キットの出来自体は良好です。

 今月号は「NEW KIT REVIEW」、特別記事がとても充実している。特にAFVは4例と、上記の特集記事を合わせれば、AFVの新製品特集が組めるんじゃないかという充実ぶり。ラインナップもバラエティに富んでいる。中でもぐっときたのは変な形のチェコの装甲車(PA-2)。実車を全く知らなくても欲しくなるような魅力的な車輌だ。どー見ても大変そうな塗装は、記事と途中写真でいとも簡単に解説されている。艦船も特別記事のカジカ1/700「金剛」、フジミ1/700「秋津洲」、「NEW KIT REVIEW」のウェーブ1/350「秋月」と、これまた充実している。エアモデルはハセガワの1/72「二式大型飛行艇」と、ドイツレベルの1/32「Me262B-1」。「Me262B-1」は完全新金型、リサーチのよく行き届いた好キットのようだ。この機体、小スケールでは難しいメロメロ迷彩が、さすがにこのスケールだとばっちり決まっている。

 今回連載記事の『FOLLOW YOUR HEART』では前回に続いてでかいキットが紹介されている。フジミの1/72「ウルトラホーク2号」、完成サイズ90センチというアメリカンなキットだ。フジミ無茶するなぁ。



 - 作例リスト (掲載順) - 航空機 戦車 艦船 車/バイク ■その他

連載記事『MA版 これだけは作ろう 第3回 M4A3シャーマン105mm榴弾砲搭載型(HVSS)を作る(工作編)』
『M4A3シャーマン105mm榴弾砲搭載型』タミヤ 1/35「アメリカ戦車 M4A3E8シャーマン イージーエイト(ヨーロッパ戦線)」+「アメリカ M4A3シャーマン105mm榴弾砲搭載型(突撃支援)」 ※ニコイチ改造

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.18』
『イギリス海軍 42型駆逐艦 HMS リヴァプール D92』ドラゴン 1/700

特集「’映える’ を創る」
『アメリカ 155mm自走砲 M40』タミヤ 1/35 ※ジオラマ作品
『川西 H8K2 二式大型飛行艇 12型』ハセガワ 1/72 ※カットモデル。ジオラマ作品
■『メイドカフェ2体 ナナとモモコ』マスターボックス 1/35
『かわいいファッションガール2体 ミナミとマイ』
『富士の裾野の演習場にて』※下記のキットを用いたジオラマ作品
  『陸上自衛隊 オートバイ偵察セット』タミヤ 1/35
  『陸上自衛隊 96式装輪装甲車 A型』モノクローム 1/35
  『陸上自衛隊 96式装輪装甲車 B型』モノクローム 1/35

特別記事「前作から半世紀を経て登場した傑作機のブランニューモデル 川西二式大型飛行艇」
『川西 H8K2 二式大型飛行艇 12型』ハセガワ 1/72
『艦娘 水上機母艦 秋津洲』アオシマ 1/700

連載記事『モデリングJASDF 256回 Aggressor Archive vol.17』
「小松基地移駐から9ヶ月 北陸の空に舞うアグレッサーを見た」

NEW KIT REVIEW
『ドイツ 重駆逐戦車 エレファント』タミヤ 1/48 ※ジオラマ作品
『帝国陸軍 九五式小型乗用車 くろがね四起』ファインモールド 1/35 ※ジオラマ作品
『チェコ PA-2装甲車』ホビーボス 1/35 ※タコム1/35「PA-2」も掲載
『日本海軍駆逐艦 秋月 1942/1944コンバーチブルキット』ウェーブ 1/350
『T-14 ロシア主力戦車 “アルマータ”』ズベズダ 1/35
『メッサーシュミット Me262B-1 夜間戦闘機』ドイツレベル 1/32

特別記事「日本海軍巡洋戦艦 金剛」
『日本海軍 超弩級巡洋戦艦 金剛 1914年』カジカ 1/700 ※フジミ1/700「日本海軍高速戦艦 金剛 1944年10月」、ハセガワ1/700「日本海軍 三笠」との比較記事「三笠と金剛で確認する戦艦の変遷」がある

連載記事『ジオラマ大作戦 NO.12 海底で活動するしんかい6500を作る(3)』
『有人潜水調査船 しんかい 6500』バンダイ 1/48 ※ジオラマ作品。完成

連載記事『LED大作戦 VOL.19』
『押田運送 二代目角文観光 アートトラックシリーズ vol.5』アオシマ 1/32 ※完成

連載記事『日本機大図鑑 連載第145回』
「報國 -385 (相撲號) (2)」

連載記事『北澤志朗のネオヒストリックガレージ 連載第83回』
『トヨタ・スプリンター・トレノ AE86 (2ドアGT/APEX前期型)』フジミ 1/24

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第37回』
■『ウルトラ警備隊 宇宙戦闘機 ウルトラホーク2号』フジミ 1/72



 次号の特集は「これぞ原点! 知って納得 筆塗り塗装 (仮題)」。特別記事に「1/700スケールの海面製作術」が予定されてます。

 『メッサーシュミット Me262B-1 夜間戦闘機』ドイツレベル 1/32


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小田イ輔『実話コレクション 呪怪談』

 

 小田イ輔『実話コレクション 呪怪談』竹書房 2015 竹書房文庫 HO-256

 2015年に出た本。出た時に感想書いてなかったので、再読しました。「良い方の娘」(後述)以外、ほぼ忘れてしまってた。実話怪談38編収録。
 本書の特徴はまず何と言っても文章が読みやすいところ。整った淡白な文体で、派手、大げさな表現がない。宮城県出身の著者らしく、所々に出てくる台詞の東北弁(宮城弁?)がいいアクセントになっている。それぞれのエピソードは1ページに満たない短いものから数ページにわたる長いものまで様々だが、文体同様、外連味のない落ち着いた感じで、怖い話というより「奇談」って感じの話が多い。著者には「実話怪談」に対する強いこだわりがあるらしく、盛ってない感が嬉しい。ただしその分、投げっぱなしで、何が何だか分からない話もある。
 構成は本の最後に行くほど、やや長めの、とっておきって感じの話が並んでいる。また中程には「幼少時の体験」がまとめられている。

「その日の朝」家の中で赤ん坊の声が聞こえる。家族には聞こえないらしいが、天井裏を走る足音を聞いた父がネズミ捕りを置いた。きっとネズミだろうと父は言う。しかし体験者には赤ん坊の声にしか聞こえない。そればかりか、その声が徐々に自分に近づいてくるようにさえ感じる。朝方に悲鳴のような叫び声が聞こえたその日、祖母が捨てようとしていたネズミ捕りには……、という話。女性の生理に深い関わりがあるような書かれ方をしているが、得体の知れない、気味の悪い話である。ネズミは「鼠算」の言葉通りの代表的な多産動物で一族の繁栄を象徴する。大黒天にくっついていることからも縁起のいい動物として知られている。反面ちょっとしたストレスで自らの子を食べてしまうこともある。収録作の中では比較的長めの話で、そこはかとなく血の臭いがする。真相を暗示するかのような後日談がついている。

「その光景」ある日曜日の早朝、二階の自分の部屋から外を見下ろしていた体験者が奇妙なものを見る。ちょうど家の前の道を全裸のおじさんが、四つん這いになって歩いてきたのだ。しかも同じようなおじさんが他に二人もいる。呆然と眺める体験者の前で、眼下の状況はどんどん混沌としていく。
 本書にはこの世ならざるものが見たり聞こえたりする人の体験談が複数収録されているが、どれもふつーに幽霊見るのとは違って、いちいち一筋縄ではいかないものを見たり聞いたりする。それがごく自然で嘘臭くならないのは、語り口のうまさによるものだろう。この話はその好例。
 なぜか実話怪談には全裸に近い姿の謎のおっさんが頻繁(ってほどでもないが)に登場する。おばさんじゃなくて決まっておっさん。しかもこの話のように、獣めいた雰囲気のものが多い。おっさんで獣というと、かつて一世を風靡した人面犬が思い出されるが……。

「笛の音」親友の実家へ泊りがけで遊びに行った大学生の体験者が、夜、笛の音を聞く。広い日本家屋である。認知症のお婆さんが離れにいるらしいから、笛は彼女が吹いているのかもしれない。親友の家族は体験者を暖かく迎え入れ、もてなしてくれている。ところが件の笛の話をした途端、彼らの態度が豹変する。
 ろくに怪異らしい怪異は書かれてないのだが、一連の出来事の背後にでっかい蛇がとぐろを巻いてるような禍々しさを感じる一編。適当な推論を持ち出してオチをつけようとしないスタイルが、話に奥行きを感じさせる。

「良い方の娘」結婚の挨拶に彼女の実家を訪れた体験者が、近海での漁を生業とする彼女の父親から聞いた話。休暇の続いたある日、彼は幼ない彼女を連れて、近くの磯へ遊びに出向いたのだそうだ。ビールを飲んでぼんやりしているうちに、少し眠ってしまっていたらしい。ふと見ると鬱陶しくはしゃいでた娘が二人になっている。どちらも自分の娘だ。全く見分けがつかない。仕方なく片方だけ連れて帰ることにしたのだが……。
 真昼の磯とそこで遊ぶ子供の姿が印象的な、チェンジリングを思わせる話。残された方の娘、連れ帰った方の娘とこれから生涯を共にする体験者、この二人の気持ちを想像すると、めっちゃ怖い。思うに父親は、彼の抱いた恐れを押し付ける意味で、この話を体験者に聞かせたのではないだろうか。白昼夢のようなエピソードで、父親の東北弁がよく効いている。今回数年ぶりに本書を読み返したのだが(二度目)、しっかり覚えていたのはこの話だけだった。

 この他にも幼少時の体験を描いた「落下と思春期」「チャリンコライダー」が印象的だった。えぐいキツイ話は苦手だけど、じわっと怖い、なんか不思議、そんな話が好きな人にはおすすめ。



『実話コレクション 呪怪談』
 竹書房 2015 竹書房文庫 HO-256
 著者:小田イ輔

 ISBN-13:978-4-8019-0507-8
 ISBN-10:4-8019-0507-2


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横溝正史『本陣殺人事件』

 

 横溝正史『本陣殺人事件』(『本陣殺人事件』角川書店 1973 角川文庫 金田一耕助ファイル2 所収)

 昭和12年、岡山県の旧本陣「一柳家」の離れ座敷において、新郎新婦が死亡する事件が発生した。婚礼の夜の出来事である。新郎は一柳家の長男「一柳賢蔵」、新婦は小作人の娘で女学校の教師「久保克子」。二人が死亡した離れ座敷は降り積もった雪により完全な密室となっていたが、室内には犯人のものと思しき三本指の血痕が残されていた。克子の叔父で彼女の育ての親「久保銀蔵」は、旧知の名探偵「金田一耕助」を招聘する。

 この作品は全くの初読だったのだが、CSでやってるドラマやなんかで散々親しんだ作品なので、映像を思い浮かべながら読んだ。当然トリックも犯人も事前に知ってるわけなんだけど、今回ばかりはドラマ見といて良かった。じゃないと文章と附載されてる図を頼りに、本作のトリックをクッキリ想像するのは難しかったと思う。屏風の接合部の谷に沿って移動する刀とか、映像見てなかったら全然ピンとこなかったに違いない。

 で、そんなギミックに凝った事件の動機はというと、極端な処女厨の暴発。時代背景が異なるとはいえ、やっぱ、え、そんなんで?? という印象。金田一が長々と解説してはくれるんだけど。本作は執筆する前からトリックができていたというから、動機の訴求力の弱さにはそんな成立の影響があるのかもしれない。それにしても賢蔵、他にもっと方法があっただろうに。
 江戸川乱歩が本作を評した中には、犯行の動機と賢蔵を手伝うことになった弟「三郎」の心理の不可解さ、物足りなさが述べられている。また高峰三枝子の出てくるドラマ版では、マザコン要素で動機を補強していて、それなりの効果をあげていた。ただドラマでは三郎の役割が大幅にカットされてしまって、暗い激情に煩悶する賢蔵のキャラと、ある意味子供っぽい楽しいギミックに、少なからず齟齬が生じていたように思う。

 金田一シリーズ第一作の本作には色々新鮮な金田一描写がある。アメリカ時代の金田一がドラッグに溺れていたことや吃音症のことは、これまでにまばらに読んだ作品にははっきりと言及されてなかった。自分は巻数が記されてない本は適当に目についた巻から読むことが多いのだが、このシリーズの、少なくともこの作品は、主人公の来歴を知る意味からも最初に読んだ方が良かったかもしれない。それからあちこちに本作以降のシリーズの、特徴的なモチーフが散りばめられているのも興味深かった。日本刀にまつわる「因縁話」、閉鎖的な村社会、白痴美を体現したかのような「鈴子」のキャラなどなど。これらは残念ながらあまり描写されず、劇中で充分に生かされてるとは言い難いのだが、本作以降に書かれた作品では見事にストーリーの中核を担っている。

 最初に書いたように本作の映画やドラマはよくCSでやってるので、一本目の映画(1947)の他はほとんど見た。ATGの映画(1975)は時代を1975年に設定していて金田一役の中尾彬はジーンズ姿で登場する。石坂浩二や古谷一行のイメージが強いので、中尾彬??? って感じだけど、著者は中尾の金田一をかなり気に入っていた様子。ドラマの金田一シリーズ『ミイラの花嫁』や乱歩の美女シリーズでの怪演が印象的な田村高廣が賢蔵役を務めていて、作品自体の完成度も高い。おすすめの映画です。ちなみに著者の思い描く金田一耕助はズバリ渥美清らしい。
 というわけでドラマや映画に関する記述が多くなってしまったが、盛りだくさんの面白い作品だった。あと、少し前に読んだ作品にこの『本陣殺人事件』を連想させる作品があったので、直接関係はないけど触れておきたい。それは島田荘司の『龍臥亭事件』という作品で、本作と同じ岡山を舞台に琴が関わる密室事件が発生する。少々長いけど、一気に読めるとても楽しい作品だった。これもおすすめです。



『本陣殺人事件』
 角川書店 1973 角川文庫 金田一耕助ファイル2
 著者:横溝正史

 収録作品
 「本陣殺人事件」
 「車井戸はなぜ軋る」
 「黒猫亭事件」

 ISBN-13:978-4-0413-0408-2
 ISBN-10:4-0413-0408-3


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『悪夢の棲む家 ゴーストハント』ポストカードコレクション

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『悪夢の棲む家 ゴーストハント』ポストカードコレクション

 昨日届いてました。コミックス1巻~3巻の全巻購入プレゼントです。「コレクション」っていうからには複数枚セットなんだよな、とか思いつつ応募したのを思い出した。で、その中身は↓

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 なんと全9枚。関連商品が極端に少ない作品だけに、これだけで大盤振る舞いされた気分になる。マジで応募してよかった。9枚の絵柄はコミックスの表紙などからチョイスされたもので、前に届いた「ハロウィンカード」(←前の記事へのリンクです)も含まれている(暑中見舞いはなし)。「ハロウィンカード」は宛名書きがされてたから、未使用状態なのが嬉しい。見覚えのない絵柄もあったけど、忘れてるだけかもしれない。
 それにしても、これで関連イベントが全て終わりかと思うと実に寂しい。KC限定版のドラマCDもいいけど、あれとこの「悪夢の棲む家」もアニメでも見たかったなー。もちろん本編の再開も……。


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MODEL Art (モデルアート) 2017年 05月号 No.964

 

 MODEL Art (モデルアート) 2017年 05月号 No.964

 先月の飛燕の表紙も店頭でよく目立っていたけど、今月号の表紙はさらにすごかった。遠目から見て真っ黒! で、その途端にあーそういやって感じで思い出した。今月号の特集は「そうだったのか!! ブラック塗装」。黒に限る! ってところが特殊に感じられるが、プラスチックのスプーンを並べたお馴染みの特集だ。
 スケールモデルで「黒」といえばカーモデルの独壇場ってイメージ。この手の特集の通例で作例数の少ない中、カーモデルの作例は2例。飛行機も夜戦を筆頭に黒い機体が結構あるのだが、今回は「F-117A」のみ(作例は2例)、艦船は0、AFVは「黒地にレイヤードでOD色を再現」で「パットン」1例となっている。レイヤード技法は無彩色の下地の上から有彩色を重ね塗りして目的の発色まで持っていく技法で、元々はファッション用語なのかな。作業工程は油彩のグリサイユ画法で、なぜその呼称になったかは謎。
 前述のスプーンのサンプルは、メタリックブラックやタイヤブラックなどを含めて24本。この手の特集は完成状態の作例目当てで見るとwtfって感じかもしれないが、製作時には確実に役に立つと思う。

 特集以外の記事では今回、弩かっこいい作例が載っていた。それが特別記事のICM1/48「MiG-25 RBT(戦術電波偵察機型)」で、全スケールを通して初のキット化らしい。そもそもMiG-25はかっこいい機体だけど、そのかっこよさはヒーローっぽさを徹底的に削ぎ落とす方向性。そんな機体にほんのちょっとスペシャル感を追加してみたら、とてつもなくかっこいい機体になったよ! というのがこの「MiG-25 RBT」だ(勝手なこと書いてます)。特に機首下面のSFっぽいレイアウトはやばい。記事によるとこのキット、出来こそ悪くないものの、きっちり組むためにはかなり手がかかるらしいのだが、作例は繊細かつ地味な作業の積み重ねで実に美しく、端正に仕上げられている。MiG-25のキット持ってる人がこの作例見たら、確実に並べて飾りたくなるに違いない。図や途中写真で製作のポイントを解説した記事も非常に分かりやすく、貴重な実機の写真(カラー2ページ)も掲載されている。必見。

 SFっぽいといえば、今回連載記事の『FOLLOW YOUR HEART』では早速メビウスの「プロテウス号」が取り上げられている。いつかは載るだろうなとは思ってたけど、予想外の早さ。めでたい! のだが……なんと今回の作例、プライマー状態?? と勘違いしてしまいそうな色、茶色で塗られているのだ。光沢のある茶色。記事によるとパッケージの雰囲気を再現したらしいのだが、自由すぎワロタ。個人的にはやっぱあのメディカルで保健室な感じの白が好きなんだけどな。

 今月は所用で実家に帰ってたので、ついでにMAのバックナンバーを持ってきた。久々に読み返したら懐かしい以上に面白かったので、それについても書こうと思う。でもその前に、待望の別冊『複葉機モデリングガイド』の感想からかな。

 第24回 キヤホビー戦車模型コンテスト 審査結果発表!



 - 作例リスト (掲載順) - 航空機 戦車 艦船 車/バイク ■その他

連載記事『MA版 これだけは作ろう 第2回(新連載) Ⅳ号駆逐戦車/70(V) ラング 1945年3月以降生産型を作る2(完成編)』
『Ⅳ号駆逐戦車/70(V) ラング』タミヤ 1/35改造 ※完成

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.17』
『海上自衛隊 敷設艦 つがる ARC-481』フルスクラッチ 1/700

特集「そうだったのか!! ブラック塗装」
『マクラーレン 507S』ドイツレベル 1/24
『チームロータス タイプ91 1982』エブロ 1/20
「チームロータス タイプ78 1977」タミヤ 1/20 ※再掲
「ロータス97T ポルトガルGP仕様」フジミ 1/20 ※再掲
『ロッキード F-117A ナイトホーク』タミヤ 1/48 ※作例は2例
『アメリカ陸軍 M48A3 Mod.B パットン 主力戦車』サイバーホビー 1/35

『ドイツ Ⅱ号戦車C型』タミヤ 1/35 ※ジオラマ用マテリアルの紹介記事。ジオラマ作品

連載記事『モデリングJASDF 255回 赤い星を付けた仮想敵機を作る1 トランペッター 1/72 スホーイ Su-24MR フェンサー E を作る (後編)』
『スホーイ Su-24MR フェンサー E』トランペッター 1/72 ※完成

特別記事
「ポルシェ 962GTi RLR 1989年 ルマン24時間耐久レース出場車 No.14&15」ビジョン 1/43 ※完成品の紹介記事

NEW KIT REVIEW
『英国海軍航空母艦 イラストリアス』アオシマ 1/700
『パガーニ ウアイラ』アオシマ 1/24
『ランボルギーニ ディアブロGT』アオシマ 1/24
『WW.Ⅱ 日本帝国陸軍 四式軽戦車ケヌ』ドラゴン 1/35

特別記事
『ミグ MiG-25 RBT』ICM 1/48

連載記事『LED大作戦 VOL.18』
『押田運送 二代目角文観光 アートトラックシリーズ vol.5』アオシマ 1/32

連載記事『日本機大図鑑 連載第144回』
「報國 -385 (相撲號)」

連載記事『北澤志朗のネオヒストリックガレージ 連載第82回』
『ニッサン F31レパード』アオシマ 1/24

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第36回』
『特殊潜航艇プロテウス号』メビウスモデル 1/32

連載記事『ジオラマ大作戦 NO.10 海底で活動するしんかい6500を作る(2)』
『有人潜水調査船 しんかい 6500』バンダイ 1/48 ※ジオラマ作品



 次号の特集は「模型的 いぶし銀な脇役たちの楽しみ方 (仮題)」。軽く説明も載ってるけど、どんな特集になるのかさっぱりわからない。あと「NEW KIT REVIEW」ではドイツレベルの1/32「Me262B-1」が予定されてます。←好きな機体なので楽しみ。


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1/35 少女フィギュア「HQ35-03」について

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 これ買ってみました。アトリエ・イットの少女フィギュア1/35スケールの「HQ35-03」
 今年の初めの記事で去年買った中で特にぐっときたキットをいくつか挙げたんだけど、その時ギリギリ届いてなかったのがこれ。見ての通りのサイズだが、見ての通りの凄まじい出来。手や膝の表現などこんなのどうやって作るんだろ。賞味期限ギリギリのあわだまは比較用。

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 小さすぎてうまく撮れてないけど、アップ。これが一体パックされて入ってます。
 精密造形もさることながら、何より素晴らしいのはキット状態を漫然と見ただけでも分かる可愛さ。少女モチーフの同スケールのフィギュアって、パッケージのイラストに釣られて買って、実物を見たらがっかりなんてことがよくある。珍しくブサイクじゃなくても顔だけ大人になってることも多い。

 アトリエ・イットは老舗の精密フィギュアのメーカーで、メインのラインナップの日本人女性のフィギュアは、日本人らしい体型を魅力的に表現した素晴らしいもの。これまではなんとなくグラビアっぽいところが苦手だったんだけど、このキットは完成見本を一目見たときから気に入ってしまった。小火器も充実してる1/35ってことで、出てるかどうかは分からないがP230やP239を持たせてみるのも良さそう。あと小火器じゃなくてもバイオリンのケースとか。握った右手の造形からそんなことを妄想してしまう。……しかーし、その前に問題がひとつ。そもそもこれ塗れるのだろうか? やっぱ実体顕微鏡とかあった方がいいのかな??

 そんなわけで、しばらくはいつも通りキットを眺めてるだけになりそうだけど、やはり世の中にはすごい人がいるもので、ネット上では美しく彩色された完成品を見ることができる。売り切れないうちにあと二体くらい欲しい。


  KOKIA『たった1つの想い


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