『AVP2 エイリアンズ VS.プレデター』

 AVP2 エイリアンズ VS.プレデター

 見終わったところなので、忘れないうちに感想。エイリアンvsプレデターの2作目だ。物語は前作のラストを引き継いで始まるが、「物語」って書くのがためらわれるほどに、本作にはストーリーらしいストーリーがない。エイリアン・パンデミックの事後処理のために、コロラドの地方都市に単身やってきたプレデターがひたすらエイリアンを狩り、住人は住人でパニックに陥るというもの。これまでの「エイリアン」「プレデター」両シリーズの作品の舞台を思い出してみると、宇宙貨物船の船内、植民惑星、南米のジャングル、ロサンゼルス等々、バラエティに富んでいる。メインのモンスターが出てない時間帯も、その舞台に即した演出がなされて観客を飽きさせない。本作の舞台はコロラドの地方都市。なのでまずピザ屋のスタッフが理不尽にいじめられたりする、これまでシリーズでは見かけなかったようなシーンが続く。
 全体のノリはバイオ系のパニックものに近い。グロ要素とコメディ要素を排した健全な『バタリアン』(1985)って感じの作品だ。当然エロもないので家族で見ても安心(PG-12指定)。ただバイオものでいう感染力がごく弱いので、そういう緊迫感みたいなのはない。住人が雑な感じでパニックに陥ってしまって、気付けば街がとんでもないことになってる。

 本作の目玉はエイリアンとプレデターのハイブリット、通称プレデリアン! ……しかーし、前作では南極の地下ピラミッドというワクワクする舞台設定と、エイリアンとプレデターが戦うこと自体が目玉になっていたので、それと比べるとかなりジミ。というか、このプレデリアン、結構かっこいいデザインなんだけど、画面が真っ暗すぎて全然見えないのだ。しかも頭部(上半身)が母体となったプレデターと似ているものだから、ぱっと見のシルエットではどっちが出たのか分からなかったりする。非常にもったいない、不遇なキャラである。
 それにしてもこの画面の暗さ、とくにホラー映画っぽい雰囲気を醸し出してるわけでもないし、どうにかならなかったのだろうか。アクションシーンも暗かったり、一瞬だったりで今ひとつ盛り上がりに欠ける。せっかく美しく造形された着ぐるみのモンスター、出し惜しみせずにバンバン出した方が確実に需要に適っていたと思うのだが。

 ……という感じで、ぼやーっと思ったことを書き連ねてみたら、全体に物足りない作品みたいになってしまってるが、どこを取ってもガッカリな作品ってわけでは決してない。一例をあげると森のシーン。トータルで10分くらいだと思うけど、とても雰囲気がいい。倒木や下生えの陰から現れるフェイスハガーなんてとくに秀逸。一瞬だけど。このフェイスハガーと、あとチェスト・バスターに関しては、わりといいシーンが多いから、フェイスハガーとチェスト・バスターのファンの人にはごく地味にオススメ。ディスクには特典映像がたっぷり収録されてるので、買って損した! って気分にはならないと思う。



『AVP2 エイリアンズ VS.プレデター』(“ALIENS VS. PREDATOR: REQUIEM”)
 2007 アメリカ
 監督:コリン・ストラウス/グレッグ・ストラウス
 脚本:シェーン・サラーノ
 製作:ジョン・デイビス/デイビッド・ガイラー/ウォルター・ヒル
 出演:スティーブン・パスカル/レイコ・エイルスワース/ジョン・オーティス/ジョニー・ルイス
 上映時間:94分


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