木谷恭介『地獄大図鑑』について

 昨日届いた復刊ドットコムからのメールに「大好評の<ジャガーバックス>シリーズ復刻第5弾!1970~80年代、そのあまりの恐怖にトラウマを植え付けられた子どもたちが続出した『地獄大図鑑』。今の本にはない魅惑的な地獄絵図を多数収録した“永遠のベストセラー”がついに復刊です!」って告知が載ってた。これが来たかー。もしやジャガー・バックスの怪奇系の本、全部出すつもりだろうか。

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 この『地獄大図鑑』は宗教的なバックボーンがなければ絶対に買ってもらえなかった一冊だ。どのページを開いても半裸の人間がひどい目にあってるシーンばかりで、絵面だけならほとんど『食人族』。カオス感とキャラ立ちの点では既刊の『世界妖怪図鑑』『日本妖怪図鑑』に譲るものの、トラウマレベルの高いゴア描写にかけてはシリーズ屈指である。亡者が亡者の腹を裂き、引きずり出した内臓を貪り食う、皮を剥がれた罪人が真っ赤に焼けた岩滓の上をのたうちまわっている。そんなお子様にはどーみてもキツいシーンの数々は、またしても名匠石原豪人によるものだ。
 作画担当者には他にも柳柊二、好美のぼる等の名が見えるが、この本の場合は東西の「地獄」を紹介している割に、和風テイスト(木俣清史による表紙イラストみたいな感じ)のイラストが多く、こってりとした作風のイラストは少なめ。その代わりと言ってはなんだが、ギャグっぽいイラストや、昔話の『地獄のあばれ者』(落語の『地獄八景亡者戯』?)のマンガなんかも載っている。

 はじめは持ってない本だけでいいか、と思って買いはじめたこの復刊シリーズだったが、結局全部買ってしまっている。おまけが欲しいってのもあるけど、どんな感じで復刊されてるか気になるというのが一番の購入動機だ。この『地獄大図鑑』もまだどうするか迷っているけど(同じくらいの値段で原本が買えそう)……買ったら感想書きます。

 ※「復刊ドットコム」の販売ページ↓今回の「復刊ドットコムオリジナル特典」は「2017 地獄カレンダー」
 http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68325239&tr=m


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コメント

No title
立風書房は時代に半世紀フライングしていました。
ここが出していた児童オカルト書やオカルト漫画がコレクターズアイテムとしてお宝化すると誰が予想していたでしょう。
やがてサザビーズやクリスティーズで億単位の値が付き、大英博物館やスミソニアン博物館で人類遺産として末永く保存されるでしょう。
立風書房といえば、平井和正の『狼男だよ』。
平井の原稿を編集者が勝手に改竄し(およそ600ヶ所と言われています)、その結果、かえって面白くなってしまった(星新一談)という問題作。
当時の立風書房の編集には天才がいたのでしょう。
ところで鉄獣イバクはただのアルマジロですよね。
Re: No title
>>>水引さん
立風書房といえばレモンコミックスの印象が強いです。
東のひばり書房のヒットコミックスとは味わいが似て非なるラインナップが魅力的でした。
最近は落ち着いてきたとはいえ、こっちもすっかりお宝化してしまいましたね。
以前は古本屋の棚の中でも、最安値のコミック本だったのですが。

イバクは子供心にもこれアルマジロだよなーって思ってました。
それでも絵と解説が微妙に合ってるところが憎いです。
元ネタは15〜16世紀ごろの博物画だったと思いますが、やった者勝ちというか、センスいいですよね。

コメントありがとうございました!

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