ARIA (アリア) 2016年 07月号 いなだ詩穂著, 小野不由美原作『悪夢の棲む家 ゴーストハント』連載第21回

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 いなだ詩穂著, 小野不由美原作『悪夢の棲む家 ゴーストハント』連載第21回

 - DAY 5 -

 ……関口の霊が除霊された翌朝。約4年間にわたって描かれてきた真っ暗な5日間が終息し、画面は穏やかで清浄な光景へと反転する。すごい開放感。画面が白い。綾子はなんかキレてるし、麻衣はナチュラルに綾子を煽ってるし、真砂子はしゃべらないし、ナルと広田は元通りトゲトゲしている。こんな姦しくも頼もしいSPRの面々とも、もうすぐお別れだ。
 警察の聴取に応える笹倉一家には一連の記憶がまるで無く、何が何やらといった状態のようだ。彼らは罪に問われてしまうのか。事の成り行きには頓着せずに、彼らを擁護する麻衣。彼女のこんな闇雲な優しさが人も霊も癒していくのだろう。

 リロードされる川南辺家のあの日の様子は、このシーンのために4年間真っ暗だったと言われれば、納得してしまうほどの美しさ儚さで胸を打つ。過去の記憶と現在が交差する一刹那が全力で表現されている。「入ってくるな」「戻れ」「そっちへ行くな」という広田の台詞が切ない。玄関に置かれた土産の紙袋の、細々とした中身まで彼は熟知している。広田の事件に対する思い入れはこんなにも深かったのだ。

 次回はいよいよ最終回。


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