MODEL Art (モデルアート) 2016年 06月号 No.942

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 MODEL Art (モデルアート) 2016年 06月号 No.942

 ハセガワ1/450の「信濃」が表紙の6月号、今月も物欲を刺激するバラエティに富んだキットが紹介されている。特集は「創意工夫とディティールアップで楽しむ 艦船模型2016」。昨年8月号の「武蔵」以来、久々の艦船特集だ。作例は1/350、1/450、1/700スケールのキットが7例+1/72の艦載機という標準的な数で、プラ材を使った細かなディティールアップや海面ベースの製作が丁寧に解説されている。特にこりゃすごいって感じた記事が二つあった。まずは海面ベースを製作する過程を画像で解説した記事だ。スタイロフォームを電動ツールでガリガリ削って見事な波濤を造形している。手順が分かっても、実際に作るとなると悩んでしまいそうな記事だが、作例の出来栄えは実感たっぷりで実に素晴らしい。波頭をコットンを用いて表現するなど芸も細かい。海面については呉軍港のジオラマでも解説されていて、モーリンの「海面作成素材セット」を用いて、もう少し凪いでさざ波が立ったくらいの海面を製作している。
 特集の中で、……というか今月号の中で、一番驚かされたのはアオシマ1/700『日本海軍 給油艦 速吸』の記事だった。艦名の読み方も分からない(そのまま「ハヤスイ」と読むらしい)未知の艦船のキットが、プラ材や金属線など身近な素材で繊細にディティールアップされている。なにが凄いって「アンカーチェーン」の再現。0.12mmの銅線を4本使って、極細のチェーンを製作しているのだ。不覚にも感動してしまったのだが、この方法って艦船の人にはポピュラーなのかな? 細いチェーンはわりと欲しくなる事が多くて、これまではモノクロームの極細チェーンを使う事が多かったのだが、こんな方法があったとは。
 ところでこの「速吸」のように、マイナーで裏方な仕事に従事した艦船を「地味艦/ジミ艦」と言うらしいのだが、門外漢からすると甲板の形が変だったり、独特の設備がドンと付いてたりして、むしろ面白く感じる事が多い。見た目でついふらふらっと買ってしまうのはこの種の船だ。

 今月号で特に気になるキットだったのが、「特別記事」のキネティックの1/48「シュペルエタンダール」だ。好きさ加減については前にも書いたけど、このキットについては買うつもりは無かった。最近1/48のキットばかり増えて困るってのが、あるような無いような理由だったんだけど、こうして完成品を見るとやっぱり欲しくなってしまう。記事内でも言及されているが、キットはあちこちにヒケが生じていたり、あまり表面の状態が良くない様子。それでも外形はいい雰囲気で、エッチングパーツも付属しているとか。作例はなんとも言えない微妙な色味の機体に、アルゼンチン空軍の鮮やかなマーキングがよく映えている。データがあるなら1/72でも出して欲しいんだけど、売れないのかなー。
 NEW KIT REVIEWでは「MiG-31」が取り上げられている。またしても1/48スケールの、アヴァンギャルドモデルの最新のキットだ。こちらはキット状態がやや緩い感じの「シュペルエタンダール」に比べると、とても端正な出来のキットらしい。作例からもカッチリとした雰囲気がよく伝わってくる。NEW KIT REVIEWには他に、ゴツくてものものしいサファリラリー仕様の「セリカ ’85」(アオシマ・BEEMAX1/24)、タミヤの新製品1/35「ソビエト自走砲 SU-76M」などの作例が掲載されている。



 - 作例リスト (掲載順) - 航空機 戦車 艦船 車/バイク ■その他

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.6』
『アメリカ海軍高速戦闘支援艦 AOE-4 デトロイト』ピットロード 1/700

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第26回』
■『宇宙海賊戦艦 アルカディア 一番艦』ハセガワ 1/500

特集「創意工夫とディティールアップで楽しむ 艦船模型2016」
『日本海軍 航空母艦 信濃』ハセガワ 1/450
『300t海上起重機船 [公称3324号]』トミーテック 1/700 ※呉軍港のジオラマ
『アメリカ海軍 ポートランド級巡洋艦 インディアナポリス』アカデミー 1/350 ※メインは海面ベースの製作
『日本海軍 給油艦 速吸』アオシマ 1/700
『日本陸軍 揚陸艦 あきつ丸』アオシマ 1/700
『米海軍 パラオ級潜水艦 ソードフィッシュ』アオシマ 1/700「間宮最終時&米国潜水艦シーライオン改造」
『萱場 カ号観測機』ファインモールド 1/72
『日本海軍 駆逐艦 島風 “最終時”』ハセガワ 1/350

連載記事『モデリングJASDF 245回 Aggressor Archive vol.14』
「飛行教導群 F-15DJ改 32-8083号機」

特別記事「フォークランド紛争 ~エタンダール vs シーハリアー~」
『シュペルエタンダール』キネティック 1/48
『シーハリアー FRS.1』キティホーク 1/48

NEW KIT REVIEW
『ミコヤーン MiG-31BM/BSM フォックスハウンド』アヴァンギャルドモデル 1/48
『ソビエト自走砲 SU-76M』タミヤ 1/35 ※ジオラマ作品
『TA64 セリカ ’85 サファリラリー仕様』アオシマ・BEEMAX 1/24

連載記事『LED大作戦 VOL.7』
『ST165 セリカ GT-FOUR 1991 モンテカルロラリー仕様』BEEMAX 1/24

連載記事『日本機大図鑑 連載第133回』
「零戦五二丙型 (谷水機)」

連載記事『北澤志朗のネオヒストリックガレージ 連載第71回』
『トヨタ・ランドクルザー 80 VXリミテッド』タミヤ 1/24

第14回 モデラーズコンテスト 審査結果発表



 次号の特集は「オーバーコートの科学(仮題)」。クリアー塗料の特集だ。「科学」ってのがいい。地味に楽しみ。


 

ミコヤーン MiG-31BM/BSM フォックスハウンド』アヴァンギャルドモデル 1/48


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Posted byserpent sea

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