深澤夜, 寺川智人, 三雲央『恐怖箱 海月』

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 深澤夜, 寺川智人, 三雲央共著『恐怖箱 海月』竹書房 2012 竹書房文庫

 三人の著者による実話怪談集。人形の怪談、ミクさんで成仏する幽霊の話など、比較的短く、軽めの話を中心に全33話を収録。

 今回一番印象に残ったのは「ラジオ」というエピソードだった。幽霊、妖怪の出るたぐいの話ではないし、呪いや因縁話でもない。奇妙な深夜ラジオという地味めなネタを扱っている。
 電話やラジオ、スピーカーなどにまつわる怪談は数多いけれど、この話はラジオを通して未知の場所の出来事をたまたま聞いてしまうという趣向で、それが一方通行でないところがミソ。聞かれていることを知らない「向こう側の人々」の様子に不思議な魅力があって、盗み聞きを気付かれたらしいときのハラハラ感、それに続くリアクションも良かった。

 他に「賃貸ビリヤード」「借車ドライブ」が本格的な幽霊譚で面白く読むことができた。
 帯には今年も稲川淳二朗読CDの応募券が付いている。


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