飛鳥の石像群と都塚古墳について その2

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serpent sea
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 というわけで飛鳥に行ってきました。

 今回は買い物とかじゃなくて、とにかくまず行楽?に行くことを決めてから目的地を選びました。明日香村以外の候補地としては、琵琶湖の湖底遺跡、伊勢の倭姫命御陵墓参考地の尾上御陵と倭姫宮(←倭姫命ファンなので)などなど。飛鳥にしたのは夏ごろ話題になった「都塚古墳」に興味があったのと、手元のガイドブックがついに役立ちそうだったから。

 そのガイドブックと「都塚古墳」etcについては↓の「続きを読む」から。少し長いです。


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 ガイドブックはこの2冊。それと現地でもらったガイドマップ。

『日本ミステリー・ゾーン・ガイド〈西日本編〉』学習研究社 1987 ムー別冊

 シーズンごとに新しい旅行ガイドがどんどん出てるのに、30年近く前の本ってどうなんだって気がしないでもなかったが、もっと昔の古代遺跡見に行くんだから多分大丈夫だろ……ってことで持参。結果大いに役に立った。
 内容は西日本各地のピラミッド、神話の地、謎の遺跡などの「不思議名所112か所」が、ムー的な視点で紹介されている。カラーグラビアや名所の解説、ミステリーマップのほか、「京都の不思議散歩コース」「九州異色古跡コース」って感じでツアーコースが組まれていて、実際に取材班が回ったコースらしく参考になることも多かった。もちろん飛鳥は大きく取りあげられている。今回はこの本に書いてある石像に加えて、刊行以降に発掘された「亀形石造物」や「都塚古墳」を見て回った。ちなみに「東日本編」の表紙は遮光器土偶。

 十人会著, 藤田浩撮影『遊歩 vol.1 明日香』編集工房あゆみ 1987 遊歩シリーズ

 夕日が表紙に載ってる「明日香」は、現地で読みながら見学することを意図して編集されたフルカラーの本で、飛鳥の遺跡、石像、寺院が美しい写真と解説で紹介されている。1987年初版の本だが何度も改訂されていて、「亀形石造物」もしっかり収録。上記の「日本ミステリー・ゾーン・ガイド」では言及されてない遺跡や寺院も数多く掲載されている。オカルト的な本ではないが、各遺跡にまつわる民話や伝説、和歌や俳句にも触れられていて、感じのいい本だと思う。コンパクトで、持ち運びしやすい。

 ガイドマップは飛鳥駅を出てすぐのところにある「明日香レンタサイクル」で自転車を借りたときにもらったもの。自転車では登坂が難しい坂道に×印がつけられてたりして、結局現地ではこれが一番役に立った。トイレの場所も載ってる。

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 日本屈指の歴史ミステリーとロマンの町だけに、さぞ賑わってるだろうと思いきや、多分旅行者だなって人がパラパラいる程度で、めっちゃのどか。駅前で自転車を借りて、数分走ればもう↑こんな感じの風景になる。コンビニもすごく少ない。

 コースは飛鳥駅 → 猿石(吉備姫王墓) → 鬼の雪隠、鬼の俎板 → 亀石 → 二面石(橘寺*) → マラ石 → 都塚古墳 → 石舞台古墳* → 岡寺* → 伝飛鳥板蓋宮跡 → 酒船石 → 亀形石造物*、小判形石造物* → 飛鳥資料館* → 飛鳥坐神社 → 飛鳥駅というもので、主に「日本ミステリー・ゾーン・ガイド」を参考にした。「 * 」のついてるのは有料のところ。飛鳥駅前の「飛鳥人の館」で『飛鳥王国パスポート』(1冊100円)を買っておくと、クーポンが付いていて地味にお得。観光のポイントや見学コースなども載っていて、これも色々参考になった。

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 今回一番の目当てだった「都塚古墳」がこの夏注目を集めたのは、発掘調査でこの古墳がこれまでに例のないピラミッド型の墳丘をしていたことが分かったからだ。ピラミッド型の古墳が日本にもあった! ってことで、NHKなどでも大々的に取りあげられていた。古代宇宙人説の髪の毛もじゃもじゃの人(名前失念)がすごく喜びそう。

 そんな歴史的に貴重な古墳は「石舞台古墳」の近くの自転車にはやや辛い坂の途中にあった。田んぼのど真ん中だ。大々的に取りあげられていたわりに、周囲には誰もいない。まあ肝心の部分↑がビニールシートで覆われているからなー。知らないで見にいくとガッカリするかも。

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 この古墳は古墳時代後期、6世紀後半に築かれたとみられる横穴式石室を持つ方墳で、墳丘のサイズは一辺が41~42メートル、高さは約4.7メートル。かなり大きな古墳だ。聖徳太子のご先祖様の「蘇我稲目」や、その子「蘇我馬子」が被葬者として推定されているが、はっきり分かっていない。石室の前に設けられた鉄柵越しに内部を覗くことができる。

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 玄室内部に安置された家型石棺。サイズは長さ2.36メートル、幅1.58メートルで、実物は思ってたよりでかかった。蓋を少し開けた状態で展示されている。

 この古墳が最初に調査されたのは1967年、去年から今年にかけて行われた二度目の調査で、ピラミッド型の古墳であることが判明した。日本には大小様々な古墳が15万基以上もあると言われている。大半が未調査なのだそうだ。てことは今回のようなすごい秘密がまだまだ埋もれたままになってる可能性が高い。この先とんでもない発見がされるかと思うとわくわくする。

 そのほかの石像ついては色々な本やサイトで紹介されてるけど、片っ端から撮ってきたので(200枚くらい撮った)少しだけ↓

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「猿石」。4体のうちの「山王権現」と「女」。「吉備姫王墓」の柵のなかに4体並んでいる。この石像は江戸時代に近くの水田のなかからゴロゴロ掘り出されたらしい。掘り出されたのは5体で、残る1体は奈良県にある高取城の一升坂の路傍に置かれている。「山王権現」「女」「僧(法師)」「男」という名称は便宜上付けられたもの。「日本ミステリー・ゾーン・ガイド」の写真と比べると、ネームプレートも付いてるし、表面の苔や汚れが落とされて随分綺麗になっている。
 個人的にはこの4体は別の作者によって作られたもののように見える。もとの岩石の形状が影響しているのかもしれないが、「女」の造形なんてかなりプリミティブだ。

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「亀石」。これも便宜上の呼び名で、実際には亀なのかどうなのかも分からないし、上下さえ定かではないらしい。道の脇にポンと出てきてびっくりする。でかい。正体は分からないけど、このでっかい岩塊を無目的にどこかから運んできたとは思えない。上面は自然石のままで、少しの彫刻で現在のような形状を作っている。未完成で放置されたようにも見える。接地面はどうなっているんだろう。「日本ミステリー・ゾーン・ガイド」には「UFOを形どったモニュメントではないか」(p.17)なんて書いてあった。このあたりには遠足?の小学生が大勢いました。

 午前10時過ぎに飛鳥駅を出て、戻ってきたのは午後5時前。いやー疲れた。明日香村、見応えあり過ぎ。食べものも美味しかったし、現地の人もすごく親切でした。心残りは「益田岩船」に行かなかったことと、上記のようなコースをとったので、ほかにも見れなかった遺跡や石像がかなりあること。こりゃもう一回か二回は訪れる必要がありそう。時間が足りなかったのでお土産も買えてないし。あと普段インドア派で体力に自信がなくて、うっかり飛鳥の遺跡巡りを思い立った人は、自転車じゃなくて「電動アシスト自転車」を借りた方がいいと思います(重要)。両足の太腿が同時につりそうになって、まじでヤバかったです。


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Posted byserpent sea

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serpent sea  
Re: No title

>>ZAN
コメントありがとうございます!

ZANさんの通常の活動と比べると、散歩レベルだと思います。いや台風の中の散歩と比べると、もっと気楽です。
とはいえ普段の出不精、運動不足がたたってキツかったです。

古墳はコンビニの3倍くらいあるらしいです。どこを掘っても何かが出てくる地域もあるとか。
土を入れたり攪乱された土壌からも土器が見つかったりするので、
ZANさんの見つけた硬貨も本物だったかも。惜しい。

2014/10/18 (Sat) 00:01 | EDIT | REPLY |   
ZAN  
No title

こんにちは!

なかなか面白そうな探検をしていますね!
15万基も古墳があるのは初めて知りました!

自分は見るよりも掘る方にハマルと思いますw
実は子供の頃、公園の樹木が植えられている場所を意味も無く掘っていたら、すごい昔に使われていそうな硬貨が出てきたことがあるんですよ。
しかし自分の住んでいた場所は埋立地だったので、おもちゃか偽物だと思い持ち帰らなかったんです。

でも良く考えてみると埋立地は他の場所から掘った土を大量に運んでくると思うのです。
もしかしたら本物で貴重なものだったかもしれません。

2014/10/17 (Fri) 08:59 | EDIT | REPLY |   

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