柳原良平『貨物船のはなし 月刊たくさんのふしぎ 2014年4月号』

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 柳原良平『貨物船のはなし 月刊たくさんのふしぎ 2014年4月号(第349号)』福音館書店 2014
 
 ちょっと前に出た本だけど、すごく良かった福音館書店の月刊絵本の一冊。

 著者はサントリーのトリスウイスキーのCMキャラの作者として広く知られている。大の船好きで「帆船日本丸記念財団」(←横浜にある日本丸)の理事も務めたこともあるのだそうだ。経歴を見ても船舶に関連する項目が多く、大手の海運会社から名誉船長の称号を贈られたりしている。そんな著者によるこの絵本はさすがの充実ぶりだった。大人から子供まで楽しめると思う。

 現在刊行されている福音館書店の月刊誌は「こどものとも 0.1.2.」「こどものとも 年少版」「こどものとも 年中向き」「こどものとも」「ちいさなかがくのとも」「かがくのとも」「たくさんのふしぎ」「母の友」の8種類。「たくさんのふしぎ」(定価720円)「母の友」(定価545)のほかは、すべて定価420円に統一されている。人気のあったバックナンバーは、ハードカバーになって店頭に並んでるけど、月刊絵本の方はあっという間に売れてしまって、二度とお目にかかれないなんてこともある。古書としての取り扱いも少ないし、もし古書店で欲しいのを見つけても子供向けの本は痛んでいる場合が多いから、本屋で見てピンと来たら即購入がおすすめ。

 ※画像が多くなったので収納しました、続きは下の「続きを読む」より。画像はクリックすると大きくなります。

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 内容は小説なんかに出てくるクリッパー型の外国の帆船からはじまって、色々な貨物を運ぶ「貨物船」「貨客船」を歴史に沿って紹介するというもの。これは江戸時代の「北前船」と「樽廻船」。
 はじめに大人から子供まで~と書いたけれど、対象は一応小学三年生からってことになってる。小さい子にはちょっと難しいかなって記述もある。でも内容的には難しくないから、噛み砕いて説明してあげれば問題なさそう。なにより絵を眺めているだけでも楽しい。

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 1939年に建造された南米航路の移民船「あるぜんちな丸」。太平洋戦争中に空母に改装され「海鷹」となった船。プラモデルも出てる。貨物船、貨客船についてはこんな感じで、内部が描かれている。

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 たまにニュースで見かける自動車専用船。10階建てとのこと。でかい。1隻で6000台の自動車を運ぶことができる。自動車の積み込み作業をするドライバーは、結構なスピードで走ってきて、隙間なくぴたっと停車させる。神業っぽく運転がうまい。
 そのほかに「ばら積み貨物船」「コンテナ船」「石油タンカー」などの専用船が紹介されている。

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 客船。白い船体が華やか。以前「飛鳥Ⅱ」を見たことがあるんだけど(←見ただけ)、でかくて真っ白だった。ほぼビルって感じ。飛行機が飛ぶよりも、これが浮いてることの方が不思議な気がした。

 という感じのイラスト(貼り絵)&解説が40ページ。本文はすべてカラーです。この4月号には保存板の付録「お花見めいろ」もついてくる。
 あとがきの「作者のことば」には著者が船に興味を持ちはじめたきっかけや、船にまつわる思い出が綴られている。幼少時に受けた感動が、80歳を越えた今でも、こうして好きな船の絵を描き続ける原動力になっているようだ。
 最初に書いたように福音館書店では、人気があった月刊絵本のバックナンバーをハードカバー化して刊行している。この本はどうもハードカバーになりそうな気がする。できれば続編も出して欲しいな。



『貨物船のはなし 月刊たくさんのふしぎ 2014年4月号』
 福音館書店 2014
 著者:柳原良平

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  柳原良平『貨物船のはなし 月刊たくさんのふしぎ 2014年4月号(第349号)』福音館書店 2014
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