木村心一『これはゾンビですか?〈3〉いえ、それは爆発します』

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 木村心一『これはゾンビですか?〈3〉いえ、それは爆発します』富士見書房 2010 富士見ファンタジア文庫

 アニメ二期の放送が終わってからしばらく経つが、「これゾン」はローテーションにしっかり残っていて、もう何度か見返している。ミストルティン先生がぶっ壊れてから復活するまでのアホな展開は、何度見ても飽きの来ない素晴らしさだ。アニメと原作ではあちこち異なってるがどっちも面白い。

 この第3巻はまだアニメでいうと1期の途中で、ユーが全然出て来ないからファンには寂しい限り。しかしその代わりといってはなんだが、残された面々の絆がしっかり深まっている。掛け合いはいつも通り素晴らしいし、キャラの意外な一面が描かれてたりするのも楽しい。そしてこの第3巻ではセラがじみーに株を上げている。もともと料理に関してネジが飛んでるだけで、数少ないしっかり者キャラだったのだが、これまではどうしても一歩引いてる印象が強かった。それが今回は凹んだり弱ったり甘えたりして実にイイ。とくに印象的だったのは↓この場面。

 俺はセラの頭にぽんと手を置く。そのまま髪を撫でようとしたが、
「歩、セクハラです」
 セラは涙目で俺を睨み付けたので、手を離した。
 すると、セラはいきなり胸に飛び込んできた。
「おいおい、セクハラだぞ」
「これは、……サービスと言うんですよ」(p.95)


 ……まぁ、こうやってここだけ引用してみると、単に甘々なだけのような気がしないでもないが……とにかく、すごくいいシーンなんです。普段はきっつい綺麗なお姉さんなんですよ、この人。最後の最後にユーが出て来るし、ハルナはいつも通りアホ可愛かったりするんだけど、やはりこの本で一番のシーンといえばここかなぁ。

 というわけでユーをめぐる「夜の王」との抗争も、まるで最終回のように一件落着。この第3巻は表紙から中身まで、セラに持ってかれたって感じで、ファンの人は大喜びに違いない。そういえばストーリーについては全然触れてなかったけど、こう見えて結構古典的な構造の物語がしっかりとあります。ほかにこの巻で判明したことを列記すると「ハルナは十四才」「ゾンビってレベルじゃねぇ」「ヴィリエと冥界の抗争の理由」「悪魔男爵は実在する」など。次の第4巻では新展開、妖精さんも登場する。


 これはゾンビですか? ~ずっと、貴方が好きでした。青春のBlu-ray Box~』角川書店 2012


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