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田中光二『大海神』

 田中光二『大海神 怒りの大洋 第二部』角川書店 1984 角川文庫

 先日ムービープラスからお知らせメールが届いた。去年の夏の「ビキニ美女、危うし!」って特集に続いて(?)、「特集:絶叫!サメ映画フェスティバル サメ映画大量放出!6/9(月)〜13(金)深夜放送!」(←メールより)ってのをやるらしい。ラインナップは『シャークトパス SHARKTOPUS』(2010)『ディノシャーク』(2010)『レッド・ウォーター/サメ地獄』(2003)『ダブルヘッド・ジョーズ』(2012)『シャーク・アタック!!』(2011)の五本。タイトルだけでおおよその見当はつくと思うが、公式サイトを見てもらうと画像や予告編もあるのでより分かりやすいと思う。

 ムービープラス「絶叫!サメ映画フェスティバル」↓視聴者プレゼントもやってる。
 http://www.movieplus.jp/guide/shark/1406.html

 ……まぁ、あれだ、見事に変態ザメ? ばっかり。去年の特集とかぶってるのもあるけど、毎晩寝る前に見られるのは嬉しい。
 そんなメールを受けて、サメ小説を読み返してみた。スティーヴ・オルテンの著作と迷ったあげく、今回読んだのは田中光二の『大海神』。その内容はというと、メガロドン狩り!

 メガロドンというと長らく「カルカロドン・メガロドン」(Carcharodon megalodon)という学名が主流で、ホオジロザメの「カルカロドン・カルカリウス」(Carcharodon carcharias)と一緒に覚えていたのだが、最近では「属」が違うんじゃね?ってことで「カルカロクレス・メガロドン」(Carcharocles megalodon)と呼ばれることが多いらしい。
 このメガロドンは150万年前に絶滅したといわれている巨大ザメだ。全長15メートル。かつては30メートルくらいあったっていわれてたから、随分縮んだけれど、それでもでかい。個人的にはいて欲しいランキング二位、いるに違いないランキング一位で、モササウルスと並ぶUMA業界の大スターだ。

 そんなメガロドンを狩る、ただそれだけに徹した作品がこの『大海神』。無駄もなく不足もない。ハンティング系UMA小説の見本のような作品だと思う。サメを感知してパニックに陥るイルカの群れといったスペクタクルなシーンをはじめ、死んだクジラを曳航してサメをおびき寄せたり、ケージに入って襲われたりというお約束もきっちりこなしている。エイハブ船長みたいな狂ったおっさんもしっかり出てくる。

 このおっさんが莫大な資金をつぎ込んで捕鯨船を調達し、メガロドンを追い回した主犯。息子を殺された復讐に燃えている。ヒロイン(←愛車はフィアットX1/9)の父親でもある。このおっさんが登場するなり、科学者連中の存在感が一気になくなってしまうほどの濃いキャラなのだが、死にざまが超あっさりなのは実に惜しい。盛大にメガロドンに喰われて欲しかった。
 肝心のメガロドンはというと、旧説に基づいて全長30メートルに設定されているから、でかい船にもかぶりつくことができる。ときには幻想的に神々しく、ときには完全なモンスターとして描写されていて、さすが主人公。

 それにしてもほんとにメガロドン狩り一筋の作品なので、あまり書くことがない。かっこよくて、おもしろい。そして読後感はスッキリって感じ。サメとUMAファンにはおすすめの作品。
 今夜はこれからサメフェス第一弾の『シャークトパス SHARKTOPUS』がはじまる。下半身がタコのサメが登場する。ちょっと前に見た気がするけど、また見る!


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