読書メモ(怪奇系多め/ネタバレあり)

感想文、雑記。ネタバレあります。

MODEL Art (モデルアート) 2019年 10月号 No.1022

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 MODEL Art (モデルアート) 2019年 10月号 No.1022

 今月のモデルアートの特集は「ハウツービルド アグレッサー&フランカー」。月刊誌で組める特集としては、現状これ以上ないほど良質な特集になっている。実は予告を見た時点では、アグレッサーかフランカーかどっちかにすればいいのになーなどと思っていたのだが、蓋を開けてみたらそれは全くの杞憂だった。二つのネタが乖離することもなく、うまくまとめられている。作例は1/48・1/72スケールのの新しいめのキットが中心。簡単ディティールアップで塗装メインの作例から、キット改造までバラエティに富んでいる。各記事のフォーマットはほぼ共通していて、作例のほか豊富な途中写真と記事で見やすく構成されている。最初に大きめのフォントで製作上のポイントが示されているのが分かりやすくてよかった。

 で、そんな好特集の見どころをあげると、まず巻頭のズベズダのニューキット1/72「スホーイ SU-30 SM」と、表紙になってる空自の「F-15DJ “みのかさご”」。「SU-30 SM」は簡単なディティールアップ、「F-15DJ」はキット改造の作例である。
 これまで自分が買ったことのある数少ないズベズダのキットは、雰囲気は良好だが組み立てに難ありって印象だった。今回の「SU-30 SM」も似た感じのようだ。記事では注意すべきポイントがしっかりと説明されていて、製作時には参考になることと思う。カナード付きで複座、実にかっこいい機体だ。
 空自の「F-15DJ」はグレート・ウォール・ホビー1/72「F-15E」「F-15C」のニコイチ+αという改造作例で、製作のポイントのほか、微妙な色味がやっかいそうな塗装に関しても丁寧に解説されている。カラーの塗装図も付いていて行き届いた記事だった。あとイスラエルの「F-16C “BARAK”」がかっこよかった。これもタミヤ1/48「F-16C/N “アグレッサー/アドバーサリー”」からの改造。
 出来のいい作例をポンと誌面に載せるだけという方向性も全然アリだと思うけど、今回の特集のように色々なスタンスでキットを取り上げ、読者が一機でも多く完成させられるように工夫された誌面を見るのはやっぱ楽しい。

 今月号は「NEW KIT REVIEW」も充実している。タミヤのニューキット1/35「フンメル」のような特集ネタになりそうなキットや、アークモデルズの旧ソのスペースシャトルのような変わり種も載ってる。アークモデルズがロシアのメーカーってことを記事を読んで初めて知った。
 今回一番興味深かった作例はアオシマの1/350『クリスチャンラディック&Sボート&Uボート』だった。海面ベースにに3種の艦船を配した精密な作例で、本誌には珍しい帆船が目を引くが、目玉はなんといってもSボート。これがまたかっこいい。バラでも売って欲しい。
 最近プラモデルを全然買えてないのだが、本誌を含めて購読している模型雑誌の特集が充実してるので、欲しいものがどんどん増えて困る。現用のジェット機好きな人にはオススメの一冊。



 - 作例リスト (掲載順) - 航空機 戦車 艦船 車/バイク ■その他

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.46』
『アメリカ海軍 戦艦テキサス BB-35』トランペッター 1/700

特集「ハウツービルド アグレッサー&フランカー」
『スホーイ SU-30 SM』ズベズダ 1/72
『スホーイ SU-27 フランカーB』トランペッター 1/72
『MiG-29 (9.13)』トランペッター 1/72
『F-16C/N “アグレッサー/アドバーサリー”』タミヤ 1/48
『F-15C MSIPⅡ USAF &ANG』グレート・ウォール・ホビー 1/72
『F-15DJ “みのかさご”』グレート・ウォール・ホビー 1/72「アメリカ空軍 F-15E 戦闘爆撃機」改造
『イスラエル空軍 F-16C “BARAK” アグレッサー』タミヤ 1/48「F-16C/N “アグレッサー/アドバーサリー”」改造

連載記事『モデリングJASDF 281回 Aggressor Archive vol.23』
「航空自衛隊 飛行教導群 救導隊 F-15DJ (92-8094)」

情報「World Modelers News No.27 マレイン・ファン・ギルス氏にインタビュー」

NEW KIT REVIEW
■『ソビエトスペースシャトル “ブラン”』アークモデルズ 1/144
『ドイツ重自走榴弾砲 フンメル後期型』タミヤ 1/35 ※ジオラマ作品
『Honda モンキー125』タミヤ 1/12 ※作例は2例
『クリスチャンラディック&Sボート&Uボート』アオシマ 1/350 ※ジオラマ作品
『英国重巡洋艦ノーフォーク 北岬沖海戦』アオシマ 1/700
『三菱ランサーターボ ’84 RACラリー仕様』BEEMAX 1/24

連載記事『METHOD OF JET-MODELING 第4回』
『F-15E』グレート・ウォール・ホビー 1/48 ※キャノピーの加工と機体色の塗装

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第63回』
■『「クラッシャージョウ」ミネルバ』ハセガワ 1/400

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第10回』
『ランチアデルタ HF インテグラーレ16v』ハセガワ 1/24改造

連載記事『日本機大図鑑 連載第173回』
「九九式三番三号爆弾 3」

連載記事『It’s a FIGURE WORLD 目眩くフィギュアの世界』
「フランス軍 ズワーブ兵 1866-85年」ペガソモデル 75mm
「アメリカ南北戦争 ズワーブ兵 1863年」アンドレア 54mm
「フランス軍 ズワーブ兵 1914年」メタルモデル 54mm

 2019 東武タミヤモデラーズコンテスト



 次号の特集は「パテを使いこなせ! (仮題)」が予定されている。マテリアル特集。

SCALE AVIATION (スケールアヴィエーション) 2019年 07月号 Vol.128

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 SCALE AVIATION (スケールアヴィエーション) 2019年 07月号 Vol.128

 7月号の特集は『SWEDISH AIR FORCE PART2』。二度目のスウェーデン空軍特集だが、今回もサーブ社の機体がずらっと並んでいる。北欧の特集号は誌面の構成が毎回クリーンで、作例の画像が見やすくて嬉しい。記事は文字が小さくて読みにくいが。
 以前も書いたけど自分は北欧の空軍機が結構好きなので、珍しく1/72以外のスケールも買っているのだが、実は今回の特集で大きく取り上げられているスウェーデンの愛国的メーカー「タラングス」のキットはまだ1個も持ってない。このメーカーのラインナップは1/72・1/48スケールのスウェーデン機ばかり。そんな中から今回取り上げられたキットは1/72「JA37」「J29A/B」で、作例の他にメーカーの紹介記事が載っている。キットの状態は通販のサイトなどで目にしていたが、やはり素晴らしい出来のようだ。「JA37」は確実に買うと思うが、事前に作例が見れてよかった。
 特集の作例は上記の他に、新旧の1/72・148キットが取り上げられている。きれいめな印象の強いスウェーデン機だが、作例の仕上げは様々で、イメージ通りの清潔感のある機体あり、ウェザリングの強めな機体ありで見飽きない感じ。途中写真がしっかり入った製作記事はスペシャルホビー1/48「SK37E」くらいなのが寂しい限りだが、作例は迫力のある仕上がり。「SK37E」は「複座型 電子戦アグレッサー」という特殊な機体で、キャノピーの形状が異様で面白い。1/72でも欲しい。

 あと最後の最後で特集とは関係なくビーバーコーポレーション1/48『シコルスキーS-51』の作例が載っていて、これがすごくよかった。「シコルスキーS-51」については以前映画の感想(←前の記事へのリンクです)でも書いたけど、数あるヘリの中でも好きな機体だ。真正面から機体を見たときのインパクトがすごい。作例は民間型のS-51を東北電力の白とオレンジの機体に仕上げている。何となくウルトラマンとかに出てきそうな雰囲気で、丸付きイナズマのマークもかっこよかった。

 最近、家をあけることが多くなってしまったので、全然感想を書けずにいた。この状況は10月くらいまで続きそうで鬱。せめて映画見に行く時間と余裕が欲しい。しかも年が明けたら海外に行くことになるかもしれない。鬼が笑いそうな話だけど、まじでブルーだ。この『SCALE AVIATION』も最新号が出たので、1号遅れの感想になってしまったが、内容が充実してるので気分がよかった。



 - 作例リスト (掲載順) -

特集「SWEDISH AIR FORCE PART2」
『サーブ JAS 39D グリペン』キティホーク 1/48
『サーブ JAS 39C グリペン』ドイツレベル 1/72
『サーブ SK 37E スコルビゲン複座型 電子戦アグレッサー』スペシャルホビー 1/48
『サーブ JA 37 ビゲン』タラングス 1/72 ※作例は2例
『スウェーデン空軍地下基地ゲート』フルスクラッチ 1/72 ※撮影用ジオラマベースの製作記事

連載記事『Alternative modeling garage vol.24』
「ジルプラ製フィギュア」ジルプラ 1/35改造 ※レジン製フィギュア9体のモノクロ製作記事

連載記事『ちっちゃいことは、いいことだ!』
『サーブ JAS 39 グリペン』エイチエムエー モデルガレージ 1/144

連載記事『夢見る翼 NO.64』
『マクドネル・ダグラス DC-10-30』ハセガワ 1/200

連載記事『MINIOR AIR FORCE LABORATORY Vol.4』
『ノルウェー空軍 ジェネラルダイナミクス F-16AM ファイティングファルコン』ハセガワ 1/72

特集「SWEDISH AIR FORCE PART2」
『サーブ J 29A/B トゥナン』タラングス 1/72
『サーブ105』マリボックス 1/72
『サーブ J 35D ドラケン』ハセガワ 1/72
『サーブ J 21A』エレール 1/72
『サーブ J 29 トゥナン』エレール 1/72
『サーブ J 32 ランセン』エレール 1/72
『サーブ AJ 37 ビゲン』エレール 1/72

SPECIAL ARTICLE
『シコルスキーS-51』ビーバーコーポレーション 1/48

『NOSE ART QUEEN Vol.68』渡辺加和



 次号の特集は「隼」。感想早めに書きたい。

MODEL Art (モデルアート) 2019年 09月号 No.1020

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 MODEL Art (モデルアート) 2019年 09月号 No.1020

 今月号の特集は「知って納得 フィギュア塗装」。なんでもフィギュアメインの特集は本誌初のことらしい。個別の記事ならAFVのお供として無数にあったし、最近ではハウツー系の特集の作例や、海外モデラーの紹介記事の中でフィギュアが取り上げられることも多くなってきてたけれど。初めてってのは意外だった。
 で、その初の特集の印象はというと、一言でいってカオス。目についたあれやこれやを雑然とぶっこんだ感じでまとまりがない。一応ハウツー系の特集ということで、簡単なツールの紹介をはじめ、ペイントの過程をざっくりと追った作例も載っているが、あまり目新しさは感じられなかった。また気合の入った作例も掲載されてはいるのだが、こっちはペインターの過去作の紹介。本誌初の特集の作例としては目新しさも見応えもあるけれど、記事としては物足りない。完成品を見せることがメインの記事を、ハウツー系の特集で大きく取り上げるのには疑問がある。
 あと物足りないといえば、デフモデルの1/20『Female Photographer “Diana”』のビネットの作例が掲載されていて、暗い金色の髪の塗装表現が素晴らしいのだけど、記事ではフィギュア本体のペイントには触れず、地面の製作の解説に終始している。なんでだ!
 オーソドックスなフィギュアの塗装に関しては、シェパード・ペインの『How to Build Dioramas』と松岡寿一の『深遠なる甲冑模型の世界』があれば充分なんじゃないかって気もするが、2冊とも刊行から結構経ってることから、刊行後に出た様々なマテリアルや、美少女フィギュアなど別ジャンルからフィードバックされた技法も沢山ある。変化の激しいシーンを小器用に紹介するような記事は他誌に任せて、新旧のテクニックを実直に、分かりやすく紹介するような特集が見たかった。ついでにかっこいいヒストリカルフィギュアがネタだったりするともっとよかった。ホットトイズのフィギュアのヘッドみたいな、ひたすらリアルな彩色も気になるし、もしも第二弾があるなら大いに期待したい。

 そんなわちゃわちゃな特集に対して、「NEW KIT REVIEW」はごくごく地味。カーモデルは旧車(88年型スターレット)、飛行機はデーモン(デモン)にサンダーランド飛行艇、AFVは自衛隊の自走砲と全く知らないドイツの軽戦車。久々に自分の布団で寝れたーみたいな安心感がある。製作記事はポイントを押さえた途中写真と記事で、実際に作る際には大いに参考になると思う。レイアウトも実に見やすい。ソードの1/72「F3H-2 デーモン」は特徴的でかっこいい機体にも関わらず、記事によるとこれまでエマーのキットくらいしか出てなかったらしい。それ以外では確かバQキットが出てたはずだが記憶が曖昧だ。ソードのキットはぱっと見かなりいい雰囲気で、すぐに作れそうな気もするけど、実際作ってみると結構大変って印象。デーモンも多かれ少なかれそんな傾向のキットかと思われるが、作例は全面にリベットを打ち各部にディティールアップを施している。買う気はなかったけど完成品を見ると欲しくなってしまう。
 また今月号には「ユノディエールを駆け抜けた快速の日の丸」って特別記事もあって、久々にマツダの787Bの作例が載ってた。久々に見てもやっぱかっこいい。



 - 作例リスト (掲載順) - 航空機 戦車 艦船 車/バイク ■その他

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.45』
『日本海軍 特設航空母艦 浅間丸(計画)』フルスクラッチ 1/700
『日本海軍 装甲巡洋艦 浅間』フォーサイト 1/700

特集「知って納得 フィギュア塗装」
■『ザ・ブランク』ナッツプラネット 1/10バストモデル ※作例は塗装違いで4例
『雷電パイロット』ハセガワ 1/32「三菱 J2M3 局地戦闘機 雷電 21型」付属キット
『Female Photographer “Diana”』デフモデル 1/20 ※ジオラマ作品
『アメリカ空軍 パイロットフィギュア AP22S-2 スーツ』モデルアートオリジナル 1/20
■「北領奇譚」小抹香 ノンスケール(約1/8相当) ※ガレージキットの完成品
「WWⅡ RAF 爆撃機パイロット」小抹香 ノンスケール(約1/8相当)
「狐と狸」North9 ノンスケール(約1/6相当)
「ドイツ重対戦車自走砲 ナースホルン」タミヤ 1/35 ※ジオラマ作品。他2例掲載

連載記事『モデリングJASDF 281回 Aggressor Archive vol.22』
「航空自衛隊 飛行教導群 救導隊 F-15DJ (12-8076)」

■『おとぎの国の走り屋たちのフィニッシュライン』スピードフリークス ノンスケール ※レジンキット3点を用いたファンタジー系ジオラマ作品

情報「World Modelers News No.26 張中復氏にインタビュー」

NEW KIT REVIEW
『陸上自衛隊 99式自走155mm榴弾砲』フジミ 1/72 ※ジオラマ作品
『トヨタ スターレット EP71 ターボS (3ドア) 後期型』ハセガワ 1/24
『F3H-2 デーモン』ソード 1/72
『日本海軍戦艦 榛名 昭和19年/捷一号作戦』フジミ 1/700
『ドイツ軽戦車ライヒトトラクトーア ラインメタル(VK31) 1930』ICM 1/35
『ショート サンダーランド Mk.V』スペシャルホビー 1/72

特別記事「ユノディエールを駆け抜けた快速の日の丸」
『トヨタ ガズレーシング TS050 HYBRID』タミヤ 1/24
「トヨタ GT-One TS020」タミヤ 1/24
「TOYOTA RACING TS030 HYBRID」スタジオ27 1/24
『マツダ 787B』タミヤ 1/24

連載記事『METHOD OF JET-MODELING 第3回』
『F-15E』グレートウォール・ホビー 1/48 ※インテーク〜排気口の製作、翼の取り付け

連載記事『日本機大図鑑 連載第172回』
「九九式三番三号爆弾 2」

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第9回』
『アウディ 90 クワトロ20V』フジミ 1/24改造

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第62回』
■『MiG31 ファイヤーフォックス』SilverFox 1/144

連載記事『It’s a FIGURE WORLD 目眩くフィギュアの世界』
「ドイツ軍 捕獲したダッジ・ビーブクルー (4体入。幌付き)」ACモデル 1/35



 次号の特集は「ハウツービルド アグレッサー&フランカー (仮題)」が予定されている。


 アメリカ海軍 F3H-2 デーモン」ソード 1/72

『ほんとにあった怖い話〈27〉読者の恐怖体験談集』

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 『ほんとにあった怖い話〈27〉読者の恐怖体験談集』朝日ソノラマ 1994 ハロウィン少女コミック館

 読者層の変化に合わせてか前巻同様、投稿者(体験者)の年齢は高め、学校の怪談やコックリさんなどのエピソードはすっかり無くなって、住居や職場での体験談が中心になっている。全体の印象も粒揃いとは言い難く、短めのエピソードは埋め草にもなってない感じだった。そんな第27巻だが、本書には超ハイレベルなエピソード「第一話 秘湯の怪」「第二話 残照の風景」の2編が収録されている。

「第一話 秘湯の怪」は男二人が旅先の温泉旅館で、本来入れるはずがなかった閉鎖された温泉に入ってしまってドッキリって話。幽霊やその類の怖い何かが出てくるわけではないのだが、不気味な雰囲気は上々。ジャンルは判然としないけど、異空間にうっかり足を踏み入れてしまったかのような趣がある。お湯を並々と湛えた湯船が怖い。
「第二話 残照の風景」では一人の投稿者による幼い頃の二つの体験が語られる。まずマクラはTVからCMの牛が貞子ばりににゅっと出てくる話。わけが分からない不気味な話で、本シリースにもこれまで類例がない。ただ幼児の体験談として、妙なリアリティが感じられる。TVから頭を突き出した牛と幼女を1ページに収めたコマが素晴らしかった。続いて本エピソードのメインとなったのは、夕暮れになると知らないおばさんが家にやってきて、幼い投稿者を無理やりどこかへ連れ出そうとする話。腕をぐいぐい引っ張られ、泣き叫んでるにも関わらず、すぐそばにいる母親には全く気付いてもらえない。そんなことが毎日のように続いたという。おばさんの正体は全く分からない。劇中でも幽霊然とした表現はされておらず、精神を病んだ実在の人のようにも見えるが、もし連れて行かれれば神隠し待ったなしな予感は濃厚にする。作画レベルの高さもさることながら、夕暮れのノスタルジックな雰囲気と、ヤバイ怖さを両立させた傑作エピソードで、一人の投稿者の複数の体験を描いた話はこれまでにも多々あったが、構成の上手さも群を抜いている。
 この2編の作画担当は『鵼の絵師』の猪川朱美。他にもわりと読めるエピソードはあったが、正直この2編のために一冊買ってもそう損した気分にはならないはず。



『秘湯の怪 他』画・猪川朱美 ’94『ほんとにあった怖い話』1月号、3月号 掲載
 「第一話 秘湯の怪」投稿者・埼玉県 羽佐間稔さん(仮名) ※旅先の怪談
 「第二話 残照の風景」投稿者・静岡県 M・Oさん ※霊感少女

『月夜の霊園 他』画・荻野優子 ’93『ほんとにあった怖い話』11月号、’94年1月号、’93『ハロウィン』5月号 掲載
 「第三話 月夜の霊園」投稿者・東京都 斎藤由紀子さん ※心霊スポット
 「第四話 白銀列車」投稿者・埼玉県 匿名希望さん ※鉄道の怪談
 「第五話 最後のメッセージ」投稿者・宮城県 匿名希望さん ※虫の知らせ

『拒絶の報復 他』画・茶々丸 ’93『ほんとにあった怖い話』9月号、’93『ハロウィン』10月号 掲載
 「第六話 拒絶の報復」投稿者・大阪府 匿名希望さん ※生き霊
 「第七話 私を見る私」投稿者・愛媛県 藤岡あゆみさん ※幽体離脱・金縛り

『白日の影 他』画・塚田さとみ ’93『ほんとにあった怖い話』9月号、’94年1月号 掲載
 「第八話 月夜の霊園」投稿者・東京都 秋野麻紀さん(仮名) ※生き霊
 「第九話 あやかしの街路」投稿者・兵庫県 荒川夕規子さん(仮名) ※路上の怪

『第十話 廻る足音』投稿者・兵庫県 佐藤真紀子さん 画・天ヶ江ルチカ ’93『ほんとにあった怖い話』11月号 掲載 ※山の怪談

『青山・百物語り 他』画・佐和田知生 ’93『ほんとにあった怖い話』9月号、11月号 掲載
 「第十一話 青山・百物語り」投稿者・埼玉県 匿名希望さん ※スタジオの怪談
 「第十二話 残像」投稿者・石川県 道上こずえさん ※病院の怪談



『ほんとにあった怖い話〈27〉読者の恐怖体験談集』
 朝日ソノラマ 1994 ハロウィン少女コミック館
 著者:佐和田知生 他

 ISBN-13:978-4-2579-8548-8
 ISBN-10:4-2579-8548-8

飛行機模型スペシャル No.25

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飛行機模型スペシャル No.25』モデルアート社 2018

 発売から随分経ってしまったが『飛行機模型スペシャル No.25』の感想。実は本屋から届いた最新26号発売のお知らせを見て、投稿してなかったことに気付いたのだった。
 25号の特集は『帝国陸軍・帝都防空戦』。1/32〜1/72スケールの新旧キットがずらっと並ぶ、この別冊お馴染みの構成だ。旧日本軍機にはあまり興味がなくても、一つか二つは作ったことのあるキットが載ってる、そんなラインナップだった。陸軍機は塗装のバリエーションが多いので見栄えがいい。メインは表紙に載ってるの造形村の1/32「屠龍」。記事は完成写真と途中写真でカラー10ページと充実していて、キットの凄まじい出来が豊富な途中写真から伝わってくる。見てるだけでなんとなーく作った気分になる。1/32キットは他にもハセガワの「鍾馗」「疾風」が載っていて見応えがあった。
 1/72の作例は今回15機、ハセガワの古いキットからRSモデルの簡易インジェクション、タミヤの最新キット等々という充実ぶり。作例がずらっと並んでるページは壮観で、真似したくなるけどこんなに完成品持ってない。とほほ。作例の中には再掲のものも含まれるが、全てに製作上のポイントとキットの解説が書かれており、また新規の作例にはしっかり途中写真が載っている。それにしても1/72の飛燕はキットに恵まれている。一昔前はハセガワのキットくらいしかなかったのに。
 まだしばらくは暇がなさそうなのでプラモ屋には行けそうにないけど、週末には最新号を受け取りに本屋に行く予定。次号も面白そうな特集なので楽しみだ。



 - 作例リスト (掲載順) -

「NEW KIT SELECTION」
『U-2A 高高度偵察機 ドラゴンレディ』AFVクラブ 1/48

特集記事『帝国陸軍・帝都防空戦』
『川崎 キ45改丁 二式複座戦闘機 屠龍』造形村 1/32
『中島 キ44 二式単座戦闘機 鍾馗 Ⅱ型丙』ハセガワ 1/32
『川崎 三式戦闘機 飛燕 Ⅰ型丁』タミヤ 1/48
『中島 キ84 四式戦闘機 疾風』ハセガワ 1/32
『中島 キ100 五式戦闘機 Ⅰ型乙』ハセガワ 1/48
『百式司偵Ⅲ型改造 防空戦闘機(キ-45Ⅲ乙)』タミヤ 1/48
『川崎 キ102乙 襲撃機(五式複座戦闘機)』ソード 1/72

「帝国陸軍 帝都防空戦 1/72コレクション」
『中島 キ44-Ⅱ 二式単座戦闘機 鍾馗』ハセガワ 1/72
『川崎 二式複座戦闘機 屠龍 丁型』ハセガワ 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅰ型丁』アオシマ 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅱ型改』アオシマ 1/72
『五式戦 甲型』アオシマ 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅰ型丁』ハセガワ 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅰ型丁』RSモデル 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅱ型改』RSモデル 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅰ型乙』ファインモールド 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅱ型改』ファインモールド 1/72
『三式戦 飛燕 Ⅰ型丁』タミヤ 1/72
『中島 キ84甲 四式戦闘機 疾風』ハセガワ 1/72
『三菱 キ46甲 百式司令部偵察機 Ⅲ型改 防空戦闘機』ハセガワ 1/72
『三菱 キ109 特殊防空戦闘機』ハセガワ 1/72

連載記事「TOMCAT SQUADRON’S VOL.13 VF-41 BLACK ACES」

連載記事『綿湯同院 #025』
『E.E. ライトニング F.3』ソード 1/72

連載記事『モデリングJASDF 見たい! 撮りたい!! 作りたい!!! Vol.022 ヨンパチでバートルが作りたい! 前編』
『KV-107-Ⅱ-5 JASDF』アカデミー 1/48


MODEL Art (モデルアート) 2019年 08月号 No.1018

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 MODEL Art (モデルアート) 2019年 08月号 No.1018

 今月号の特集は「艦船模型製作の肝は比較と作り込み」。作り込みは分かるけど、比較とは? って感じの特集だ。ざっと目を通してみると、先月号の予告にあった「戦艦大和と艦船模型 製作法のあれこれ (仮題)」の方がぴったり来てるような気がした。
 特集の作例はフジミの1/200大和パーツと、アオシマの1/700「護衛艦 あさひ」の2例だが、サンプルの途中写真や実艦の画像をたっぷり用いて、「船体外板の再現方法」「艦橋窓の再現方法」「リノリウム甲板の押さえ金具」「木甲板の塗装方法」「キャンバス張りの手摺り」などなどが解説されている。ほとんどが本誌でも繰り返し言及されている既出の手法だが、丁寧な途中写真とキャプションが実に分かりやすかった。一つのお題に複数の手法が紹介されているのも良かった。
「作り込みの」はそんな感じで、「比較」の方はというと、巻頭から10ページほど使ってタミヤ、アオシマ、フジミ(特シリーズ)、フジミ(艦NEXT)、ピットロード各社の1/700「大和」のキットが「艦橋」「主砲&副砲」「甲板」~といった具合に各パートごとに比較されている。久々の大々的で詳細な比較記事だ。この手の記事はジャンルを問わず読んでて楽しいのだが、キットの仮組み状態オンリーではなく完成品の比較も見たかった。

「NEW KIT REVIEW」は今月もバラエティに富んでいる。中でも目を引いたのがドイツレベル1/16『ポルシェ 356C カブリオレ』だった。356というとプラモにせよミニカーにせよ、黒の組織のジンが乗ってる356Aがチョイスされることが多いのだが、キットは356の最終型の356C。このドイツレベルのキットは多少大味なところもあるようだが、作例を見ると実にいい雰囲気でイエローのボディカラーもよく似合っている。エンジンもスケール相応の出来栄えだ。価格は13.400円。
 連載記事『モデリングJASDF』では白黒つがいの「F-4EJ改」が完成している。飛行姿勢で製作された作例は、華やかで美しい仕上がり。ぱっと見、京都あたりで売ってる工芸品のような雰囲気で物欲を刺激される。
 物欲といえば、「でものはつもの」や広告のページに造形村1/72「ホルテン Ho229」が載ってた。ついに発売される模様。しかも1/144のミニホルテンとセットとか。これは絶対に欲しい。



 - 作例リスト (掲載順) - 航空機 戦車 艦船 車/バイク ■その他

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.44』
『日本海軍 軽巡洋艦 神通』アオシマ 1/700
『日本海軍 駆逐艦 三日月』ヤマシタホビー 1/700「睦月」改造

特集「艦船模型製作の肝は比較と作り込み」
『戦艦大和 艦橋/九四式46センチ3連主砲塔/中央構造/副砲』フジミ 1/200
『海上自衛隊 護衛艦 DD-119 あさひ SP シーレーン防衛作戦』アオシマ 1/700

特別記事「アカデミー 1/72 単座の F/A-18Cを複座のD仕様に改修する」
『アメリカ海兵隊 F/A-18D VMFA (AW) -224』アカデミー 1/48「F/A-18C」改造

連載記事『モデリングJASDF 280回 “オジロロス” 真っ只中でつくる 302SQ白黒つがいのF-4EJ改 最終回』
『F-4EJ改 スーパーファントム “302SQ F-4 ファイナルイヤー 2019”』ハセガワ 1/72 作例は2例

情報「World Modelers News No.25 シニアエース・モデラーズクラブにインタビュー」
情報「World Scale Modeler Special News ダグラス・リー作品の魅力」

NEW KIT REVIEW
『ホーカーハンター F6』エアフィックス 1/48 ※A&AEE所属機の作例も掲載
『F/A-18E スーパーホーネット) -224』ドイツレベル 1/32
『ポルシェ 356C カブリオレ』ドイツレベル 1/16
『イギリス駆逐戦車 M10 ⅡC アキリーズ』タミヤ 1/35 ※ジオラマ作品
『ブリストル ブレニム Mk.ⅠF』エアフィックス 1/48
『ドイツ Ⅳ号戦車 G型 (中/後期型)』ボーダーモデル 1/35

連載記事『METHOD OF JET-MODELING 第2回』
『F-15E』グレートウォール・ホビー 1/48 ※機首/胴体の製作

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第61回』
■『科学忍者隊ガッチャマンⅡ ニューゴッドフェニックス』童友社 ノンスケール

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第8回』
『ポルシェ 968 CS』ハセガワ 1/24改造

連載記事『日本機大図鑑 連載第171回』
「九九式三番三号爆弾改」

連載記事『It’s a FIGURE WORLD 目眩くフィギュアの世界』
「騎馬武者 14世紀」アンドレア 90mm
「源義経 1159-1189年 (騎馬)」ペガソモデル 90mm
「虎の敷物にすわる戦国武将」ポストミリテール 90mm

第11回 タミヤプラモデルファクトリー新橋店 モデラーズコンテスト



 次号の特集は「そうだったのか!? フィギュア塗装 (仮題)」が予定されている。


 

航空自衛隊 F-4EJ改 スーパーファントム “302SQ F-4 ファイナルイヤー 2019”』ハセガワ 1/72